水野歌夕
「駆け抜けたあの日」ラムダプリント
駆け抜けたあの日(MK004)
技法 | ラムダプリント、額装品 |
---|---|
イメージサイズ | 43.3x28.9cm |
額縁サイズ | 約52x43cm |
額仕様 | 額色:深紺色 |
限定数 | 80 作家直筆サイン入り。 |
- この作品は黄袋に包んだ作品額を差箱に入れてお届けいたします。
Kayu Mizuno 水野歌夕
【プロフィール】
1969年 京都市生まれ。佛教大学文学部史学科卒業
1996年 第5回 京都現代写真作家展 優秀賞受賞
2000年 第7回 京都現代写真作家展 優秀賞受賞
2003年 第9回 京都現代写真作家展 大賞受賞
2007年 第11回 京都現代写真作家展 準大賞受賞
2001年 2001年から一年間、京都新聞に写真とエッセイ「京都ろーじ散歩」を連載する。
水野克比古フォトスペース「町屋写真館」館長
【著作】
『京の路地風景-水野歌夕写真集』(東方出版) 2005年
『京のおみやげ帖』(ユーキャン) 2008年
『京紅葉-Autumn Colors of Kyoto: A Seasonal Portfolio』(講談社インターナショナル) 2008年
『京桜-Cherry Blossoms of Kyoto: A Seasonal Portfolio』(講談社インターナショナル) 2009年
『NHK 趣味Do楽 レンズで見つける!わたしの京都~女子のカメラ&ライフ・レッスン』(NHK出版) 2015年
『京都路地―迷宮の小道― 水野歌夕写真集』(光村推古書院) 2016年
私が子ども時代を過ごした家は、細い抜け路地に面して建っていました。その滅
多に車の入ってこない路地の中で、毎日毎日、縄跳びやシャボン玉、竹馬やケン
ケン、ゴム飛び、ママゴト、日が暮れるまで遊んだものです。日陰にそよそよと
吹く風、少し湿った土の匂い、キンモクセイの花の香り、夕飯の焼き魚の匂い、
お豆腐屋さんのラッパの音、夜半に吹き抜ける比叡おろしの風の音、路地に季節
はめぐって行きました。今も路地を歩けば、そんな思い出そのままの光景に出会
います。そこには京都という風土の中に深く根ざし、過去から現在そして未来に
つながる暮らしがあるからなのでしょう。―(中略)― 私はいつのまにか、そん
な路地の印象、出会った風景、人々と交わした言葉、空気、匂い、光、何気ない
暮らしの一瞬一瞬を写真に記録したいと願うようになりました。それは、気取っ
てもいなければ、華やかに彩られた京都でもないけれど……。そして路地を撮り
始めて十数年がたった今、京都の町中に生まれ育った人にとって、路地は心のふ
るさとなのかもしれないと思うのです。
『京の路地風景-水野歌夕写真集』まえがき(東方出版) より